企画展・特別展

企画展「日本刀の美と技 葛飾の名工たち」

素材の玉鋼たまはがね

 日本刀は反りのある刀です。この独特な形は平安時代に成立したと考えられます。素材の玉鋼たまはがね鍛錬たんれんして作り上げ、武器としての機能を高めました。また、刃文や地金じがねなどの装飾性も追求されてきました。
 葛飾区内には、東京都指定無形文化財保持者、葛飾区無形文化財保持者である日本刀製作技術に関わる刀鍛冶かたなかじ研師とぎし白銀師しろがねしの職人が6人います。現代の日本刀は、これら葛飾区在住の職人たちを含む多くの職人による伝統技術が維持されることによって製作されています。
 日本刀の製作には、多くの職人が携わり、多くの工程を必要とします。この展示では、日本刀の製作過程、職人の持つ技術を紹介し、葛飾区在住の日本刀製作に関わる職人の優れた作品を展示します。

基本情報
会場
葛飾区郷土と天文の博物館
会期
平成26年4月26日(土曜日)から6月15日(日曜日)
開館時間
午前9時から午後5時(金曜日・土曜日は午後9時まで開館)
休館日
月曜日(祝日は開館)、第2・4火曜日(祝日は開館し翌日休館)
入館料
大人100円、小・中学生は50円(土曜日は中学生以下無料)
観覧料
無料

※刀剣類の持ち込みはご遠慮下さい

展示の主な内容
1.日本刀を知る

日本刀の歴史
 古墳時代から平安時代にかけては、反りがない直刀ちょくとうでした。その後、反りのある刀が出現します。反りのある湾刀わんとうは腰に吊り下げ、騎馬戦に適したものでした。南北朝時代から室町時代以降、徒歩戦中心の戦闘になると、腰に差して抜き打ちする刀(打刀うちがたな)が多用されるようになります。江戸時代は大小の二本差にほんざしが定着します。

日本刀の種類と仕組み
 日本刀は太刀たち、刀(打刀)、脇指わきざし、短刀などがあります。日本刀は、刀身、それを持つ柄、刀身を保護するさやなど多くの装着具そうちゃくぐが必要です。また、刀を美しくみせるために刀装具とうそうぐを付けたこしらえ仕様にすることもあります。

2.職人たちの技

 日本刀の製作には、刀鍛冶、研師、白銀師、柄巻師つかまきし鞘師さやし塗師ぬりしなど様々な職人が関わります。この展示では、葛飾の刀鍛冶、研師、白銀師の仕事に注目していきます。

刀鍛冶の仕事
 刀鍛冶は刀身の製作をします。鍛冶場で、素材加工、鍛錬など火を使う作業を主に行います。
鍛錬の過程で、軟質の心鉄しんがねと硬質の皮鉄かわがねを合わせます。この硬軟こうなんの二つの鉄の鍛接たんせつが、日本刀製作の特徴の一つです。
鍛錬やヤスリ掛けなどで刀の形状まで成形すると、土置つちおきをします。これを焼き入れすることで刃文ができます。土の置き方で刃文の形がきまります。職人の個性がここに表現されます。
仕上げでは、ゆがみを直し砥石で研ぎ(鍛冶押し)、最後になかごに職人のめいを刻みます。

鍛錬_01 鍛錬_02 焼き入れ

研師の仕事
 研師は数種類の砥石といしを使って刀身とうしん研磨けんまし鮮やかに見えるように仕上げていきます。
最初は目の粗い砥石を用いて、徐々に目の細かい砥石に替えていきます。この過程は下地研したじとぎと呼ばれ、刀の姿・形を整えていきます。
次は仕上げ研ぎと呼ばれる段階で、目が細かく、指先程の大きさにした砥石を使います。刀の肌や色、光沢を調整したり、焼き刃を美しく見せるなど、刀身を磨いていきます。

下地研_01 下地研_02 仕上げ研ぎ

白銀師の仕事
 白銀師ははばきを製作します。鎺は刀身を鞘の中で固定させるための金具です。鎺の素材は主に銅が使われます。はじめに素材を必要な分切り取り、刀身に合うように金槌かなづちで叩いて均一の厚さに延ばしていきます。それを刀の断面形に合わせて巻き、合わせ目を色々な種類のろうを使い溶接します。刀身にぴったりと合うように微調整し、薄く延ばした金を上に貼り付け完成させます。

鎺の製作_01 鎺の製作_02 鎺の製作_03

3.日本刀の美

 現代刀匠の世界で活躍する刀鍛冶の製作した、日本刀を展示します。ここで展示する作品は、様々な作業を経て完成したものです。優れた技による作刀は、長年の努力と経験によってつちかわれました。刀身に表現された刃文には刀鍛冶の想いが込められています。

関連イベント

記念講演会「日本刀へのいざない」

日時
5月24日(土曜日)午後2時から4時
内容
講師:久保 恭子(くぼ・やすこ)氏 (刀剣博物館 主任学芸員)
定員:100人
費用:200円
詳細・お申し込み
こちらから → 終了しました
記念講演会「日本刀の特徴と作り方」

日時
6月7日(土曜日)午後2時から4時
内容
講師:吉原 義人(よしわら・よしんど)氏 (刀鍛冶・東京都指定無形文化財保持者)
定員:100人
費用:200円
詳細・お申し込み
こちらから → 終了しました
実演会「日本刀のぎ」

日時
5月18日(日曜日)午後2時から4時
内容
講師:高岩 節夫(たかいわ・せつお)氏 (刀剣研師・葛飾区指定無形文化財保持者)
費用:入館料のみ(大人100円、小・中学生50円、未就学児無料 ※土曜日は中学生以下無料)
詳細
こちらから → 終了しました
実演会「はばきの制作」

日時
5月31日(土曜日)午後2時から4時
内容
講師:宮島 宏(みやじま・ひろし)氏 (白銀師・葛飾区指定無形文化財保持者)
費用:入館料のみ(大人100円、小・中学生50円、未就学児無料 ※土曜日は中学生以下無料)
詳細
こちらから → 終了しました
イベント「五寸釘でペーパーナイフを作ろう」

日時
5月17日(土曜日)午後1:30~午後3:30
内容
講師:吉原 國家(よしわら・くにいえ)氏 (刀鍛冶・東京都指定無形文化財保持者)
対象:小・中学生
定員:6人
費用:200円
詳細・お申し込み
こちらから → 終了しました




さらに詳しい内容は、チラシをダウンロードしてご覧いただけます。

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