博物館ボランティア「葛飾探検団」は、葛飾の暮らしや文化、そしてまちの風景が時代の移り変わりとともに、どのように変化したかを調査研究しています。
　本展示は、活動15年間の調査成果を基に、「銭湯」、「路地」、「煙突」、「商売の風景」「水の記憶」等に注目し、葛飾のまちの移り変わりや失われた風景、あるいは失われつつある風景について展示解説します。
　平成21年度に現代に残る葛飾の昭和レトロを紹介して好評を得た「かつしか街歩きアーカイブス」の第二弾です。

展示の主な内容

1「かつしかの銭湯」

　銭湯は、日本が古くから育んできた入浴文化であり、地域コミュニティを支えてきました。銭湯の歴史・文化的な趣を探り、かつしかの銭湯の楽しみ方を展示します。

2「かつしかの路地」

　区内のまちの景観の特徴のひとつとして路地をあげることができます。近年、開発が進み、昔ながらの路地が知らず知らずのうちに失われています。

3「かつしかの煙突」

　区内における戦後の復興と高度経済成長期の象徴となるものが工場の煙突でした。煙突は産業の息吹を伝えるだけでなく、地域のランドマークとしても重要な存在でした。

4「かつしかの商売の風景」

　昔ながらの商売の風景が近年劇的に変わっています。配達や出前などの変わりゆく商売の風景や店舗の姿とともに、今も昔ながらの商売で頑張っているお店を紹介します。

5「かつしかの水の記憶」

　いにしえからこの地域の生活は、河川と深いつながりがありました。地域には用水やドブなどがめぐらされていました。現在のまちの中に刻まれている水の記憶を紹介します。

6「５年前のかつしかの風景」

　平成21年に開催した特別展「かつしか街歩きアーカイブス」から5年が経過して、葛飾のまちの風景がどのように変化したのかを紹介します。

7葛飾探検団選定「かつしか近代遺産リスト」

　葛飾探検団がこれまで調査してきた区内の有形・無形の近代遺産をリストアップし、写真で紹介します。

関連イベント

記念講演会「庶民文化としての銭湯と背景画の楽しみ方」

講演会の他、銭湯背景画制作の様子を見学します。

記念対談「店主から見たかつしかの移り変わり」

葛飾で商いをしている店主から商売の移り変わり等を語ってもらいます。

街歩きガイドツアー

特別展で取り上げたさまざまな風景を葛飾探検団がガイドしながら訪ね歩きます。

「探訪・かつしかの路地と煙突―堀切・四つ木界隈―」

「探訪・かつしかの商店街と銭湯―亀有界隈―」

「探訪・かつしかの都市伝説と昭和レトロ―立石界隈―」

特別展子供向けワークショップ「紙で楽しむかつしかのまち」

イラストレーターのかつしかけいた氏の描いたかつしかのまちの塗り絵とペーパークラフト作りを行います。

特別展ミュージアムトーク「葛探寺子屋・かつしかのまちの魅力」

葛飾探検団によるミュージアムトークなども実施予定。

関連企画 区民大学・文化遺産研究「身近な文化遺産」≪区民大学単位認定講座≫（全2回）

第1回「入浴文化と銭湯建築」
第2回「風呂と銭湯の歴史―知的にかつしかの銭湯を楽しむ―」