文化財・かつしかの遺跡

葛飾柴又の文化的景観

文化的景観とは

文化的景観とは、以下の文化財を指します。
「地域における人々の生活又は生業及び当該地域の風土により形成された景観地で我が国民の生活又は生業の理解のため欠くことのできないもの(文化財保護法第2条第1項第5号)」
重要文化的景観の選定制度は、平成16年の文化財保護法の一部改正によって始まった文化財保護の手法です。令和5年9月28日の官報告示時点で、全国で72件の重要文化的景観が選定されています。

葛飾柴又の文化的景観

  • 概要
    平成30年2月13日、「葛飾柴又の文化的景観」が、都内初の国の重要文化的景観となりました。葛飾柴又の文化的景観は、近世初期に開基された帝釈天題経寺と近代以降に発展したその門前を中心に、それらの基盤となった農村の様子を伝える旧家や寺社などの景観がその周囲を包んでいます。さらにその外側に19世紀以降の都市近郊の産業基盤や社会基盤の整備の歴史を伝える景観が広がり、水路の痕跡や道などもよく残っています。このように、葛飾柴又は地域の人々の生活、歴史、風土などによって形成され、それらを現在に伝える重要な景観地として評価されました。
  • 価値
    葛飾柴又は、東京低地の中の微高地で、帝釈天題経寺の存在を核とし、周囲の低地を開発しながら、一つの領域として発展してきました。その都市構造と、生業を基盤とした独特の情緒ある景観が継承され、現在も生き続けている点で他に例がありません。またその点が評価されて映画の舞台となり、多くの人々に記憶されています。これらの点から極めて貴重な景観地として国の重要文化的景観に選定されました。
    文化的景観という見方から葛飾柴又を捉えると、「葛飾柴又の文化的景観」の価値は以下の3点にあります。
    ①江戸・東京と房総・北関東という2つの流れが結節する場所としてのノード性(結節点)
    ②都市・農村の両義性
    ③参詣客を意識して変貌してきた建築・空間の流動性

「葛飾柴又の文化的景観」の保存と継承のために

「葛飾柴又の文化的景観」の重要な構成要素

「葛飾柴又の文化的景観」の本質的な価値を示すものとして、帝釈天題経寺と門前、伝統的な屋敷構や生業を引き継ぐ旧家、文化的景観の背景となる江戸川や柴又用水跡等、保護の対象として不可欠な構成要素を「重要な構成要素」に特定しています(令和5年7月現在83件)。この「重要な構成要素」の保全と継承に努めることで、「葛飾柴又の文化的景観」の価値を保存し、発展的な継承を目指します。重要な構成要素がき損した場合や工事等を行う場合、「重要文化的景観に係る選定及び届出等に関する規則」に基づき、文化庁長官への届出が必要となる場合があります。
 

「葛飾柴又の文化的景観」パンフレット(PDF)

「葛飾柴又の文化的景観」ニュース

葛飾区観光課の取組

取組の経過

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