展示
特別展「The ご利益」
過去の企画展・特別展

写真左から:東水元南蔵院のしばられ地蔵/青戸延命寺の大祭/亀有香取神社の修祓/亀有香取神社の例大祭/奥戸六丁目の地蔵様
会期:令和5年12月9日(土曜日)から令和6年2月12日(月曜日・祝日)まで
新しい年の初めや、人生の節目などに人々はご利益を求めて神社やお寺に参詣することがあります。また災害や病気の流行など世情が不安定な時にも寺社参詣は盛んになります。人々が求める「ご利益」はそれぞれの時代の世相や環境を反映しています。今回の展覧会は葛飾区に生きた庶民の願いの移り変わりを見ながら、背景となった社会の歴史をたどっていきます。
※開館時間などの詳細は最下部にある基本情報をご覧ください。
展示替えを行いました
令和6年1月18日に特別展「The ご利益」の展示資料の入れ替え作業を行いました。その概要は次の通りです。
- 高砂天祖神社 板絵着色雨乞い図
高砂天祖神社に伝わる雨乞いの様子を描いた絵馬です。神官、僧侶、修験者などを中心に大勢の白衣を着た人たちによって祈祷が行われています。上空には龍と黒雲が立ち込め雨が降る気配が充満しています。(葛飾区指定文化財) - 飯塚の冨士講用具一式
富士山を信仰の対象として毎月活動を続ける飯塚の冨士講が拝み行事に使う道具、富士山登拝の際に着用する行衣、富士塚建造の時に作られたと考えられる板絵着色冨士講図(葛飾区指定文化財)などを展示しました。 - 大心講の道具
今から100年前の対象12年に開創され他四国八十八か所霊場の写し霊場である南葛八十八か所。その南葛八十八か所霊場巡りを信仰する大心講の人たちが弘法大師の仏像を担いで回った厨子などを展示しました。 - 浄光寺の御籤箪笥、御籤箱
徳川家にゆかりの深い古刹、東四つ木の浄光寺で江戸時代から最近まで使われたおみくじを入れる箪笥を展示しました。(葛飾区登録有形民俗文化財)
概要
守札は語る
守札とは、神社やお寺で参詣者に渡されるお札のことです。葛飾区内に代々続いている家では、この守札をためておき、俵などに入れて屋根裏に保管しておく習慣がありました。
数十年にわたって集められた守札は、その家の人たちが、どんなご利益を求めて、どんな所へお参りに行ったのか教えてくれます。
今回、堀切と立石で発見された守札群を展示します。幕末から昭和40年代にわたる信仰の足跡をご覧いただきます。
江戸の町のご利益処
文化11年(1814)に刊行された「江戸神仏願懸重宝記」には江戸の町の評判のご利益どころが記されています。その中には現在葛飾区東水元にある南蔵院の「しばられ地蔵」なども登場します。
群衆参詣す
江戸時代、18世紀になると、葛飾区内にも、江戸の町の人々が群衆となって参詣する寺社があらわれます。西水元の夕顔観音、東金町の半田稲荷神社、柴又の題経寺、東四つ木の白髭神社などがその代表的なものです。「群衆参詣す」と言われた区内の寺社の繁栄ぶりを示す文化財を展示します。
寺社参詣の旅
江戸時代の終わりには、庶民が旅をして寺社参詣することが盛んになりました。葛飾区では三峯神社(埼玉県)、成田山新勝寺(千葉県)、御嶽神社(東京都)、身延山久遠寺(山梨県)などに参詣する人々が多くみられました。
ご利益の諸相と歴史
学業成就や縁結びなど、現在もご利益を求める人々は多く寺社ではたくさんのお守りが授与されています。現代の人たちの願懸けをお守りから考えます。

会期中の催し
講演会
→終了しました。
演題「江戸とその近郊における三峯信仰」
講師:三木 一彦 氏 文教大学教授
令和5年12月16日(土曜日)午後2時〜4時
演題「江戸の流行神 半田稲荷」
講師:鈴木 明子 氏 葛飾区文化財保護審議会委員
令和5年12月24日(日曜日)午後2時〜4時
新春特別企画 博物館開運祭り
→終了しました。
担当学芸員による今年一年の幸運を招く展示解説
令和6年1月6日(土曜日)午後2時〜3時
葛飾区の正月行事・七草粥を楽しむ会
令和6年1月7日(日曜日)午前10時〜正午
ご利益を語る会
青戸のやくじん 青戸の延命寺の歴史とお寺の行事について住職がお話しします。
令和6年1月8日(月曜日・祝日)午後2時〜4時
見学会
→終了しました。
関東近郊の縁結び縁切の歴史的習俗と足利氏の菩提寺鑁阿寺をめぐるバスツアー
群馬県太田市「太田市立 縁切寺徳満寺資料館」、栃木県足利市「門田稲荷神社」、「鑁阿寺」を見学します。
令和6年1月13日(土曜日)午前7時30分〜午後6時(予定)
金町ご利益漫歩
疱瘡除けで著名な半田稲荷神社を含む金町のご利益に関する文化財を巡ります。
令和6年1月21日(日曜日)午前9時30分〜正午
※詳細は最新イベント情報をご覧ください。
チラシのダウンロードと基本情報
会場 |
葛飾区郷土と天文の博物館 2階特別企画展示室 |
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会期 |
令和5年12月9日(土曜日)から令和6年2月12日(月曜日・祝日) |
開館時間 |
午前9時から午後5時まで、祝日以外の金曜日・土曜日は午前9時から午後9時まで |
休館日 |
月曜日(祝日は開館)、第2・第4火曜日(祝日は開館し翌日休館)、12月28日~31日、1月1日・4日。 |
入館料 |
大人100円、小・中学生50円、幼児無料(土曜日は中学生以下無料) |
観覧料 |
無料 |