郷土と天文の博物館ブログ

菖蒲園浮世絵ギャラリー3 百花繚乱(ひゃっかりょうらん)

令和2年8月19日

江戸が東京と改称される2年前、慶応2(1866)年に喜斎立祥(きさいりっしょう)(二代歌川広重)が描いた「東京名所三十六花撰」。
「梅屋敷 臥竜梅(がりゅうばい)」から「堀の内 山茶花(さざんか)」まで36種の花が取り上げられており、この中には、堀切の花菖蒲も初夏の花として描かれています。
四季折々の江戸の花名所のうち、今回は夏に見頃を迎える3つの花を紹介します。朝顔やハスの花など比較的なじみのある花が浮世絵でどのように描かれているか、注目してみてください。
デジタルアーカイブでは、ここに掲載しきれなかった浮世絵もご覧になれます。

浮世絵とは

浮世絵とは、木版・手書き(肉筆)などの手法で描かれた日本絵画のひとつです。江戸時代に庶民層を中心に発展し、役者や遊女、流行、生活などを主な題材にしています。

豆知識

◆浮世絵は1枚物を大錦(おおにしき)と言い、3枚使うと三枚続きと言います。
◆歌川派の広重は5代続きました。
◆江戸期には小高園・武蔵園、明治期には吉野園・堀切園・観花園、昭和初期には山岸菖蒲園が開園しました。

記事:博物館学芸員(歴史担当)

※このブログの内容は"広報かつしか令和2年8月5日号"に掲載しました。
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため緊急事態宣言が発令され、外出自粛が続く中『♯おうち時間を楽しく過ごそう』と題し企画したものです。浮世絵の中の花なら季節を問わずいつでも鑑賞できます。浮世絵師が見た花々にひと時目を休めていただければ幸いです。

補足:博物館専門調査員(情報担当)

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