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米つくり体験教室「田植え」を行いました(2022年)
令和4年6月17日5月29日(日曜日)9時30分から「米つくり体験教室 田植え」を開催しました。
この日は42人の参加者が4月24日に自分たちで種まきをした苗を使い、博物館前の田んぼで田植えを行いました。
「米つくり体験教室」は、博物館前の曳舟川親水公園内にある田んぼをフィールドとし、区内で江戸時代から栽培されていた稲「タロベエモチ」を育てます。栽培を通じてかつて存在した葛飾区の農村環境や民俗行事を学ぶ目的で開催しています。
今回のテーマは田植え体験です。新型コロナウイルス感染症拡大のため、令和2年、3年ともに田植え体験は中止していました。そのため、博物館ではおよそ3年ぶりの田植え体験となりました。また、ほとんどの参加者が田植え初体験であったため、はじめは不安な方も多かったようでした。
そのため、はじめに、しっかり稲の成長と、田植えの仕方を座学で学びました。
苗の長さには3つの段階があり、今回田植えに使われる苗は2段階目の「中苗」と呼ばれる長さです。
苗の持ち方は鉛筆と同じ。3本から5本の苗を土に深く挿し込みます。
その後田んぼにフィールドをうつします。
この日は最高気温が30℃を超えるような暑い日でしたが、参加者の方からは水の中は冷たく、気持ちがいいとの感想をいただきました。
博物館の中で教わった苗の持ち方で植えていきます。
全員で一列に並び、苗をきれいに揃えるための、紐を持つ人の合図で苗を植えました。
紐についた玉の間隔に揃えて、苗を植えていきます。
合図が出たら、みんなで一斉に腰をかがめて土の中に苗を挿し込みます。
自分の目の前に苗を植え終えたら、1歩下がり全員が揃うのを待ちます。ポイントは、待っている間に自分がたった今立っていた時の足跡を消すことで、平らにして次の苗を植えやすくすることです。
手持ちの苗がなくなると、通路部分にいる方が苗を渡してくれます。
全員が一歩下がったら、紐が動く合図。そしてまた一斉に植え始めます。
最初は一列植えるにも足を取られたり苗をさす深さが難しかったりしましたが、田んぼも一枚終えるころには慣れてずいぶん早く植えることができました。
終わりにさしかかると目の前に広がる苗の列に達成感を覚えます。機械で行うほど綺麗に一列にはなりませんが、手植えならではの光景です。
一枚目の田んぼは葛飾古来の粘土質で、土も固めです。しかし二枚目の田んぼは柔らかく、一枚目よりも植えやすい土壌となっています。
一枚目の田んぼと写真の二枚目の田んぼでは、水の色味も異なりますね。
慣れもあってか、二枚目の田んぼはすぐ植え終えてしまいました。
一列に並んで、みんな一斉に、集団で行う。
これは昔ながらの手植えの田んぼのルールとのことです。
最後に江戸時代の資料を、本日の体験と照らし合わせて観察しました。
苗を植える人、紐を持つ人、苗を手渡す人、指示をする人、全員が一体となって行う米づくり体験でした!
次回は6月18日(土曜日)に、田んぼの草取りと大豆について学びます。
記事・写真:専門調査員(郷土担当)