プラネタリウム

第116回 時間と宇宙のつながり
~身近に感じる宇宙の話~

「時(とき)」がテーマです。年末は、冬至やクリスマス、お正月の準備で、年や時を身近に感じる時期です。2024年は、うるう年でもあります。わが国の「時(標準時)」はどのように保守されているのでしょうか?時間と宇宙のつながりについて、国立天文台の天文情報センター天文保時室室長の布施先生にお話いただきました。

(講師からのメッセージ)
宇宙を知りたいと思ったとき、みなさんは何をしますか? 
望遠鏡や双眼鏡で夜空をながめる? 
プラネタリウムに行って話を聞く? 
本や図鑑で調べる? 
どれも宇宙を知る方法ですね。
でも、もっと身近なやり方があります。
それは「時計」と「カレンダー」を見ることです。

概要

日時

令和5年12月16日(土曜日)午後7時~午後8時30分

講師

布施 哲治(ふせ・てつはる)氏
国立天文台天文情報センター天文保時室(てんもんほじしつ)室長

講演プログラム(当日配布したレジュメより)

  1. はじめに
  2. カレンダーと天文学
  3. 時計と天文学

質疑応答

聴講者からの質問と講師回答

天文保時室は具体的にどのような仕事を行っているのですか?(Zさん)

日常使用している時刻のもとになる中央標準時を決定し、現実の信号として示す(現示)ことを法律に基づいて行っています。詳しいことは以下のホームページご覧ください。
https://www.miz.nao.ac.jp/content/facility/time-keeping-office.html

カレンダーの話がありました。なぜ2月は28日(うるう年は29日)までなのでしょうか?1年365日なのだから、30日で足りない日は31日で調整すればいいのにと思うのですが…。(Tさん・60歳)

種々の歴史を経ています。関連する事項は以下のホームページをご覧ください。
https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/CDD7C1C72F1A4ABB7EEA4C8A4CFA1A92FB7EEA4CEC6FCBFF4.html

原子時計のメカニズムをもう少し詳しく教えてください。(Mさん・50代・女性)

以下のホームページに詳しい説明がありますのでぜひご覧ください。
https://astro-dic.jp/atomic-clock/
https://www.aist.go.jp/science_town/reading/10/

うるう秒が発生したとき、おおもとの原子時計はどのようにして調整するのでしょうか?(Nさん・64歳・男性)

原子時計はひたすら正確な間隔で時を刻み続けます。詳しいことは以下のホームページをご覧ください。
https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/topics/html/topics2013_1.html

春分・秋分が年によって日付が変わることは知っていましたが、二十四節気も年によって日付が変わりますか?(S.Mさん・60代・大人)

以下のホームページに詳しい説明がありますのでご覧ください。
https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/B5A8C0E12FC6F3BDBDBBCDC0E1B5A4A4CEC4EAA4E1CAFD.html

太陰暦で上弦の月は7日より8日の方が良かったのではないかと思うのですが…?(Cさん・50代)

以下のホームページにに参考となる情報がありますのでご覧ください。
https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/B7EEA4CECBFEA4C1B7E7A4B12FB7EECEF0A4C8CBFEA4C1B7E7A4B1.html

スカイツリーで2つの時計でどういうことを調べているのでしょうか?(Kさん・50代・男性)

以下のホームページに実験に関するプレスリリースがありますのでご覧ください。
https://www.jst.go.jp/pr/announce/20200407/

日韓で月の模様がウサギにたとえられるのは文化的に興味深いですが、日韓で起源がはやいのはどちらの国でしょうか(文献で確認できる範囲で)?また、日本で最初にウサギに見たてたことが明確にされている文献名を教えていただけるとうれしいです。(Mさん・女性)

ウサギはアジア全般でも言われているようです。以下のホームページをご覧ください。
https://moonstation.jp/faq-items/f101

うるう年は、4年に1回ずれを調整していますが、うるう秒は何年に1回調整していますか?(H.Iさん・68歳)

地球の自転によるため間隔は決まっていません。以下のホームページに詳しい説明があります。
https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/BBFEB9EF2FA4A6A4EBA4A6C9C3A4ACA4CAA4AFA4CAA4EBA1A9.html

今のカレンダーが季節と対応しているとのことでしたが、昨今の異常気象と天文は関係がありますか?(Aさん・50代・女性)

例えば太陽の活動に関する可能性について、以下のホームページで説明をしていますのでご覧ください。
https://www.cger.nies.go.jp/ja/library/qa/17/17-1/qa_17-1-j.html

最初のクイズ、季節は冬とは言えないと思います。夏なら午後7時頃に日没しその頃月の出で、冬なら午後5時頃日没しそのころ月の出だけのことだと思います。むしろ月のもようの傾き具合、白道の傾きで推測できるのではないでしょうか?(Tさん・50代・男性)

そもそも時刻や時期を正確に定めることはできませんので、導入の話題としてお考えください。日常的に空の明るさや月の満ち欠けなどの天文現象に興味をお持ちいただけるようになりましたらうれしい限りです。

南半球にいると、時計の「時計回り」に違和感を感じるのでしょうか?(Tさん・30代・女性)

私たちは生まれてからずっと時計の針の動きを見ていますが、北半球に住んでいても影の動きとの関係性を特に意識していないと思いますので、南半球に住んでいる方も同じではないでしょうか。

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