郷土と天文の博物館ブログ

皆既月食(2021年5月26日)

令和3年5月27日

2021(令和3)年5月26日に皆既月食がありました。
あいにく東京は曇り空で、20時過ぎ、月が完全に地球の影の中に入った時も月の姿は全く見えませんでしたが、21時前になって、雲の向こうにおぼろげに見えるようになりました。

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写真:2021年5月26日20時51分ごろ、博物館屋上から見た雲の向こうの月

博物館の望遠鏡で撮影した月の様子です。時間とともに、月が地球の影から出てくる様子がわかります。また、地球の影の縁は、地球の大気によって光が散乱するために、ぼやけて見えるのもわかります。

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写真:2021年5月26日の月食、21時2分、21時24分、21時38分

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写真:2021年5月26日の月食、21時38分(拡大)

ニュースなどでは、この日の満月は大きく見える『スーパームーン』と報道されていました。月は地球の周りを楕円軌道で公転しているため、地球に近づいたり遠ざかったりを繰り返しているのですが、月が地球に近い地点に来た時にちょうど満月になると、このように呼ばれます。
今回の満月と、2020年10月31日の満月(この年で最も遠い満月)を撮影した写真を並べてみました。地球との距離によって月の見かけの大きさが変わることがわかります。

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写真:満月の見かけの大きさの比較(2020年10月31日/2021年5月26日)

月の見かけの大きさの変化については、こちらの記事もご覧ください。
地球に最も近い満月(令和2年は4月8日)

次の月食は、2021年11月19日の夕方です。月の大部分が地球の影の中に入り、皆既月食に近い状態になる部分月食です。

記事・写真:博物館学芸員(天文担当)

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