郷土と天文の博物館ブログ

戦国時代の漆器が大集合!

令和3年12月10日

当館で開催中の特別展「戦国時代の漆器~出土品からみた漆器の様相~」の様子を、一部ご紹介します。

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その前に、みなさんは現在の葛飾区青戸にあった葛西城をご存知でしょうか?葛西城は戦国時代の城で、漆器が多数出土しています。
本展ではそれらに加え、埼玉県の深谷城、騎西城、神奈川県の小田原城、愛知県の清洲城下町遺跡から出土した大変貴重な漆器の数々も一堂に会しています。

漆器のような木製品は乾燥した場所では腐食が進みます。一方、葛西城址や前述の城館は地下水の水分を含んだ沖積ちゅうせき低地に立地していることから、木製品の腐食があまり進まず良好な状態で残っていたのです。
漆器の形状や塗りの違い、動植物や文様などの意匠も鮮やかに残っていますので、注目してみてください。ところどころ解説が用意されていますよ。

現代もお味噌汁やお吸い物をいただくお椀の形は変わらず、色も黒と赤が一般的です。遠い昔から変わらず継承されていると思うとちょっと感慨深いものがあります。小さな器の世界ですが、漆器をどんな風に製作していたか、誰がどんなシーンで、どんな料理を、どんな気持ちで食事をしていたのかなど、解説をみながら想像をめぐらせても楽しいですよ。
これらの漆器は普段なかなか見ることができませんので、ぜひご覧ください。

会期は令和3年12月19日(日曜日)までです。ぜひお時間がありましたらご覧ください。

 

  • 開館時間
    午前9時から午後5時まで、祝日以外の金曜日・土曜日は午後9時まで(入館は閉館の30分前まで)
  • 費用
    入館料:大人100円、小・中学生50円(土曜日は無料)、幼児無料 

*会場入口には、ワークシート「こどもチャレンジシート」があります。ぜひチャレンジしてみてくださいね。
*1階受付前のミュージアムショップでは、本展で展示中の漆器がデザインにあしらわれた定規を販売しています(15cmの定規/1本60円)。

記事・写真:博物館専門調査員(情報担当)

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